日本のワインの可能性

こんにちは、nomiです。

普段は日本酒のことばかりブログに書いていますが、2017年を迎え、遂にワインに手を出していきます。それも、日本産のワインです。

はっきり言ってワインの知識は全くありませんが、ある一冊のワイン本と出会ってから、日本ワインの可能性をヒシヒシと感じているのです。

その一冊というのがこちら

何というかもう、終始目からウロコの連続でした。僕のワインに関して漠然と抱いていたイメージや前提が、見事に崩され清々しい気持ちになり、しかも国産ワインの可能性すら感じさせる見事な一冊です。

僕が特にそう感じた部分を簡単にまとめると、

・銘醸地(ボルドーやブルゴーニュ等)は、決して遥か昔から美味しいワインが造られていた訳ではない。

 └僕は”ボルドー”やら”ブルゴーニュ”地方は遥か昔から良いワインを造っているのだと思ってました。

・販売条件の不利な中(主に輸送面)で、品質を上げる努力をしたから今の評価がある。

 └そういった銘醸地が、販売条件が厳しかったというのを知りませんでした。キーワードは”川”

・つまり、一般に言われる天候などの自然条件が優れているだけでは良い葡萄=良いワインは出来ない。

 └元の自然環境が良ければ自動的に良い葡萄=良いワインが出来ると思ってました。しかし、実際は栽培、醸造には人の手が多く掛かっている。

・価格競争となれば、輸送コストが掛かる分不利なので、高くても満足できる位に品質を上げるしかない。

 └銘醸地と呼ばれる地方には品質を上げなければ生き残れない立場のワイナリーがあった。

・その競争の中で土壌の改良等、人間が工夫を行い今に繋がっている。

 └人の手による努力で、自然の地理的条件を克服し、素晴らしいワインを造ることが可能になるいうことを知りました。

これを踏まえて、

・日本の自然環境は葡萄栽培に向いている訳ではない。しかし、今は外国から多くのワインが輸入されている。そこで競争が発生することで、日本でも”必然的”に良い葡萄、良いワインが増えていく。

という感じなのですが、それぞれの項目で関連書籍による論理的な説明、筆者の経験に基づく意見が多く語られていて、とても読みやすい内容に仕上がっています。特に序盤にある、ブルゴーニュやボルドーが大昔から良いワインを造っている訳ではなく、どのような経緯を経て今の評価を得るまでに至ったのかの部分は、さも自分の意見かのように思わずひけらかしてしまいそうなほど面白いです。

唯一微妙な点を挙げるとすると、ところどころに出てくる筆者のワインの感想で、ほぼすべての感想の中に『厚みがある』という表現が出てくることで、かなり頻繁に出てくるので少し違和感を感じました。まあ、個人の感想なので些細な事ではありますが。

結局僕がなぜ日本ワインの可能性を感じたかというと

『日本ほど多くの国のワインに囲まれている国は無い。色々な国のワインに囲まれているからこそ、これから日本ワインが(日本人らしい真面目さを仕事で発揮して)競争によって更に良いモノになっていくのは必然である』という内容にとても共感したからです。

必ずメイドインジャパンのワインが注目される日が来ると確信し、少しずつ飲んでいってみたいと思います。

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