【第二合 古代の噛み噛み】

お待たせ。鶏ささみの刺身だ。さっと湯がいただけだからあたったらごめんね。

日本酒に合うおつまみ『絶品!鶏ささみのお刺身』
このおつまみのポイント:安い、旨い、ヘルシークックパッドで鶏のささみが刺身になる事を知り、いろいろアレンジした結果、最も美味しかったものをご紹介します。日本酒に限らず、ビールでも焼酎でもなんでも合います!鶏ささみは安くて低カ...

ごめんね、じゃないっしょ。でもまあ旨そうだし。いただきまーす

:いただきまーす。モグモグ

うん、美味しい!お酒が進むー ゴクゴク

鶏のささみをここまで極めるとは、マスター只者じゃないね。

うむ、あたらなければ、どうという事はない!

マスターはガンダム世代だな。どうでもいいけど。

で、さっきはどこまで話したっけ?

えーっと、日本酒のアルコールが出来る仕組みの説明だったね。

そうだ。他に知りたいことはあるかい?

:うーん、色々知りたい気もするけど。やっぱ難しそう・・・ゴクゴク

だな。ざっくりカテゴリーを分けてくれるとありがたいけど。

そうかい、ざっと分けるとこうだな。
《原料処理》
《麹》
《酒母》
《醪》
《上槽~出荷》
どうだ?

どれも難しそう・・・あ、田酒の特純ください

ん~悩むね~。

(スタスタ)マスター、宜しければここは私が小話でも。

お~、相手してくれるかい?

ええ、あ、田酒お注ぎしますね。トクトク

んか・・かわいいっ!

かわいすぎて、酒が喉を通らない!?

あのー、美女ならここに若干一名くらいいるんですけどー?

(ウットリ・・)

これは日本酒の、はじまりのはじまり、のお話です。

はじまりのはじまり?

昔話ってこと?

はい、少しでもお酒造りに興味が深まればと思いまして。

へー、まぁ、マスターの話は堅苦しそうだったし、適当に話してよね。ゴクゴク

日本酒って、すごく昔からあるようなイメージがあるよ?

はい、具体的な年代は定かではありませんが、古代の日本では、
《口噛みの酒》というお酒が造られていたそうです。

くちかみのさけ?

それはきっとね。店員さんみたいなね。フヒッ美女がね。お口でね。噛み噛みしてねフヒヒ。
つくるね。そんなお酒だね。ウヘヘヘ、グヘヘヒャヒャッ

・・・・

キモい!相変わらずキモいっ!

それがBの残念なところだよ。

・・・いえ、まぁ、大体合ってます。

マジで!?

美女が噛んでいたかは知りませんが、前回のマスターの話にあった、

===【蒸米】の【デンプン】が【麹】の【酵素】の作用で【ブドウ糖】になって、
その【ブドウ糖】を【酵母】が【アルコール】に変えてお酒になっている===

ここの【酵素】の作用を、人間の唾液が務めていたわけです。噛んで唾液を出すんです。

つまり古代人は、【麹】を発明する前は、唾液を【酵素】の代わりに
使っていたと?

はい

ちょっと信じられないわね。だって唾液よ。つばに【デンプン】を
【ブドウ糖】にする作用があったって発見したなんて、最初に発見したやつは
相当な変態ね。みたいな。てかBの先祖なんじゃない?

唾液、唾液、ダエキ・・・

そうですね。でも、例えば炊いたお米をずっと噛んでいると、
だんだん甘くなってくるでしょう?これは唾液に含まれる【酵素】が
お米の【デンプン】を【ブドウ糖】に変えているから、甘く感じるんですよ。

微妙に納得・・でも、【酵母】はどうしていたんです?

それは自然界に存在する【酵母】を使っていたようです。
色々なところに【酵母】はありますから。

ところで店員さん

はい?

な、何か嫌な予感がする・・・

・・・

貴女の唾液・・・

・・・

いや、あなたの「口噛みの酒」なら僕が4万で買い取ります!なんなら唾液だけでも・・・

—Bのキモイ発言が終わるより速く、美女が持っていた田酒の一升瓶は、まるで
バッターが強振したかの様な軌道を描き、フンッという切れの良い音の後には
Bのアバラをごっそりクリーンヒットしていた!—

ふぐぁっ!ふぐぁぁぁぁぁぁ!!あぁっぁっぁっぁ

—うずくまるB、とても痛そうだ—

こりゃぁ自業自得だな。普通に。

さいっ低ね。普通に。

・・・うぅぅ

・・・いや、まだ息がある!

!?

ふふ・・

なんだ!?Bの懐が、やけに分厚いぞ!

そ、それは!

そうさ、こんな事もあろうかと、アバラの辺りに忍ばせておいたのさ。

それって・・本?

いや、ただの本ではない・・・

その本は!今、日本で一番勢いのある蔵元、あの「獺祭」の社長、桜井博志氏の著書『逆境経営』じゃないか!

仕留め損なったかぁ・・・

いや、まだまだチャンスはあるさ

いやー危なかったぜー。獺祭に感謝!

よーし、飲みなおしだね!

注文いいですか?

あ、はい(お客様は神様、お客様は神様・・・)

今回はここまで。次回をお楽しみに^^

【第三合 ハッタリ半端帖】
–前回、古代のお酒の話を聞いた3人は、益々酒造りへの関心が深まっていく?–何を飲まれますか?うーん、沢山あってやっぱ迷うわ。あれなら店員さんのお勧めを聞いてみようか。そうだな!あの~、何かおススメってあります?・・・そうですね、全部おススメ...

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