7作目に沸く『スターウォーズ』は、一体どれから見るべき?

 SF映画の金字塔『スター・ウォーズ』は、世界的ブームになった
作品で、マニアなファンも多くいる映画。

 知らない方は、「光る剣で戦って、宇宙戦艦でピコピコしてるやつでしょ?」
というイメージかもしれませんが、実は、けっこうぐっとくる大河ドラマなんです。


 
 ネタばれになるので(醍醐味のひとつでもあるので)あえて書きませんが、
 一群を中心にして、ある激動の時代の中、主人公が味わうドラマを幹として、
(その舞台が宇宙だからSFジャンルなだけと言ってもいいくらい)物語が
しっかりと展開しているんです。

 家族や友情や恋愛もあり、宇宙船での惑星間の冒険や、光る剣「ライトセーバー」での修行、戦争、政治家の駆け引き、悪との戦いといったアクションもまた魅力を放っていて、

 数々の魅力的なキャラクターは、さまざまな分野でトリビュートされ、パロディされ……と、映画、文化通して歴史的な作品でもあります。

青森のねぶたにまでなっちゃう。

 今回は、7作目の最新作が公開されるということで、「なんかグッズとか
出まくって盛り上がってるみたいだけど、全く見たことがない」という
あなたのために、タイプ別ガイドをしてみようと思います!

結論から言うと、エピソード4から。もしくは、最新作エピソード7かな。

 簡単に言うと、スターウォーズは3部作×3つ(になる予定)の作品なんです。
 映画館での公開順に紹介すると

○旧三部作(エピソード4、5、6)

 核となる、ルーク・スカイウォーカーが主人公の基本作品。

 黒い仮面のダースベイダー、両耳にくるくるシニヨンな髪型のレイヤ姫や、
金色のC―3POとR2D2のロボットコンビ、緑色のヨーダなどが
はじめて世に出ました。

 1970年代公開。

 

 

○新三部作(エピソード1,2,3)

 ルークの世代から、一つ前の世代(昔)のお話になります。
スピンオフとまでは言いませんが、旧作がより深まるという感じでしょうか。
 2000年代公開なので、映像感は新しい。

○最新作(エピソード7~)

 設定は、ルークの時代から30年後だそうで、おなじみキャラも出ますが
ストーリーとしては全く新しいもののようです。
 主人公が女の子なのも注目!
 2015年公開。

という風になります。
 つまり、ストーリー順で言えば、新→旧→最新の流れになり、エピソード1~7というのは、ストーリー中の過去から現在への番号をふっているんですね。

「なら、その順でいんじゃない?」と思う方。
 いやいやいや、わたしとしては違うんですねえ。でも、、、

面食いタイプさんにはエピソード1からでも。

 つまり新→旧→最新の順ですね。

 なぜかというと、旧三部作は、今でも見劣りはしませんが、どうしても
主要以外の人々の顔立ちとかに、時代(1970年代の古さ)を感じるかも
しれないから。
 ビジュアルで食わず嫌いをしてしまうなんて、もったいない。と思うので、
とりあえず新三部作のきれいな映像で楽しんでいただこうかなと。

小さなお子さんとご家族で見るなら

 子供は先入観がありませんから、どこから入っても楽しんでくれると
思います。が、中でもおすすめなのはエピソード1か旧三部作。

 エピソード1は映像の新しさがあり、小さな男の子アナキンが主役なので、
お子さんも感情移入しやすいのではと思います。

 失敗ばかりしているおかしな生き物ジャージャーも愛嬌たっぷりですし、
宙に浮く車というか乗り物、のハラハラレースシーンもあって、男の子は
特に好きそう。

 ただし、エピソード2になると、高校生くらいに成長しちゃうので、
三作続けて楽しみたいという方には、断然旧三部作がおすすめ!

スターウォーズで恋したい!

 情熱的な恋をするならエピソード2!

 映画の名作「レオン」や「ブラック・スワン」で人気のナタリー・ポートマン
演じるアミダラ女王が、日本人のデザイナーのワダ・エミさんの衣装をまとって
登場。
 やんちゃな美形に育ったアナキンと恋に落ちるさまは美しく情熱的!


 身分の違いがある上に、年上の彼女なんですよね!

 それに、ライトセイバーを操る師匠たちも、渋いイケメンおじさまなのです!

 エピソード5で、ケンカしたり三角関係だったり!

 ああ、ネタばれになりそうですが、わたしの理想のカップルは旧三部作の
中にいます!(特にエピソード5、6)
 レイヤ姫と「彼」との恋は、アナキンたちの時と比べると等身大というか、
より身近かな??
 語りたいけど、これは見てのお楽しみ!彼の名言シーンにしびれた
という人も多いんじゃないでしょうか。

 映画のつくりとしても、あのシーンはうまいなあと思います。

仲良し三人組なんだけど。

真に楽しむなら、そして映画好きなら、やはりエピソード4(旧三部作)から!!

 やっぱり、ルークが主役の旧三部作から公開順に見るべし!なのです!

 なぜなら!

 やはり主要キャラが生まれた、基本作品であること。
 そしてそれ以上に、作品として物語の情感があり、美しいシーンもあることが
大きいです。
 アクションや友情、意外な展開への驚き(!)や恋愛とのバランスもとれた、
エンターテイメント作になっています。

 前述の新三部作(エピソード1~)は、CGの多様さのせいか、こちらと
比べると、情感がないと批評されていますし、やはりスターウォーズの本当の
魅力を知るには、この旧三部作かなと。

 主人公で、ジェダイの騎士となる少年ルーク、肉食系イケメンのハン・ソロ、
そこにアクティブなレイヤ姫が加わって、ダースベイダーら帝国軍と戦い
銀河に平和を取り戻そうとするお話であり、また、深い家族の物語でもあります。

 エピソード6に出てくる森に住む小さい毛むくじゃらキャラ一族が
かわいくてお気に入りなんですが、見れば必ず好きなキャラに出会えるはず。

 また、ライトセイバーのちゃんばらシーンも、旧→新と見たほうが、
(製作年が違うのでしょうがないんですが)グレードアップしてますので、
退化感(?)なく、わくわく見られると思うんですよね。

 観客のための「驚き」を、あますことなく享受できるのは、やはり旧三部作
から、です!

初心者だからこそ、最新作(エピソード7)

 現時点で、わたしはまだ未経験なのですが、
「主人公が女性」で「全く新しい物語」としているのが最新作。

 すでに観た人と、批評家の両方から支持をされているようなので、とても
期待できると思います。

 物語としても、鑑賞中に思わず泣いてしまうらしく、心を掴んでいるという
点で、初めてが最新作でもすばらしい出会いかもと思われます。

 ボールみたいなロボットキャラも女性受けしそうですし、悪役がイケメン。
 主要キャラとして黒人さんが起用されているところも、ますますの
スターウォーズの成功を予感させます。
(今までも黒人さんは、友人や師匠としては登場していますが。)

 てことは、今後日本などアジア系のキャラも出てくれるかもしれませんね。
期待しましょう。

実は日本と深く繋がっている、スターウォーズの世界

 ちなみに、監督のジョージ・ルーカスは日本好きなので有名。
 なかでも黒澤明監督のファンだそうで、あのロボットコンビは黒澤映画から
着想を得たそうですよ。

 ライトセイバーも、まるで日本の時代劇ですし、騎士の服は柔道着風、
名前も帯とか阿弥陀とか、なんか日本を思わせるものが多かったりして。

 ジェダイの騎士の精神も、仏教をモデルにしているように思われます。
(執着をせず、傲慢さをいましめ、というあたり。)

 一種の超能力的な「フォース」がある者がジェダイの騎士になれるのですが、そもそも
キリスト教の一神教圏でもある欧米で、こういった世界が受け入れられてる
というのも、なんだかすごい気がします。(ハリーポッターの魔法は悪魔のものだ、なんていう人もいると読んだことがあった気が。)

 そんな日本のエッセンスを取り込んだ作品が世界で人気だなんて、うれしくなってしまうのはわたしだけ??

世界中の人との共通項になっちゃう映画。

 40年以上かけて公開されてきた作品ですから、世界中にファンがいるわけです。
 スターウォーズで育ったかつての子供たち、そして今の子供たちは、この
グローバルな時代に、国を超えて共有できる作品が存在しているんですよね。

 ものすごいディープな知識がなくても、それを通じて仲良くなったりできるなら、大きな財産になると思いますよ。(雑談力ってやつですね。)
 中高生ではまったら、英語の教材にもいいかもしれません。

 もしかしたら将来には、宇宙生活のガイドブックならぬ映画として、参考になっていたり
するかも??

 とにかく、テレビでも年に一回は必ず放送されていると思いますし、知らない方にはぜひ、1作くらいは見てみてほしい映画だなあ、と思うのでした。
 

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